演劇系パーソナルトレーナーについて③

それと、声がありますね。演劇のトレーニング(稽古)には。フィットネスクラブのパーソナルトレーナーにはありません。声の大事さは、脳機能低下の予防だけでなく、嚥下機能障害の予防にもなります。高齢になると誰にでも起きます。飲み込めないと柔らかいものを好むようになり、低栄養につながります。

健康で長生きするのに大事なのをあえて順づけると、①呼吸、②咀嚼と嚥下、③足腰、の順です。足腰鍛える事が世にフューチャーされるのは良いことですが、考えるに息できなくなったら死ぬし、ご飯食べれなかったら胃ろうしかないし。故に、肺と喉は大事です。これは発声で鍛えられます。元気な人は声もよく出るのは、経験的に誰でも思っていることですよね。

だから声のトレーニングは大事なんですよ。別に歌うためじゃなくても。早口言葉とかも脳にもいい。声を出すには筋肉を使いますよね。なれば筋肉トレーナーの仕事の範疇です。また、良い姿勢でないと良い声は出ませんよね。たくさん息を吸えないと出ないし、長く吐けないと、長くお喋りできません。演劇だと長セリフは吐けません。

つまり、文字通り「長く息を吐ける人は、長いき」するわけで。気持ちよく声を出せる人、喋れる人は、心にもいい影響があります。一番自分の声をたくさん聞いてるのは自分なわけですから、悪い声より、いい声、健康的な声を聞きたいですよね。喋るのも楽しくなるから、他者との対話も好きになる。武道はよく、押忍!とかでっかい声出しますが、生命力もアップすると思います。

声は大事です。動物も遠吠えします。鳥も鳴きます。いまの都市社会では大声出しにくいですね。人間も動物ですから。たしかにカラオケボックスありますが、それだけでは気持ち良くない。発生練習は気持ちがいいです。

声をかけて出すのは、筋肉運動です。たとえば戯曲(台本)を読むとき。役の心を感じて、それを体現して表現するわけですが、それは肉体的な作業です。同じ「おはよう」でもいろんな「おはよう」がありますよね。愛情たっぷりのおはよう、昨日喧嘩して気まずいおはよう、仕事で失敗した次の日に言われる皮肉なおはよう、怒ったおはよう。声量もいろいろあります。

そこには、それぞれ別の、筋肉の調整(コントロール)があります。これは役者だけの話でなく、それは日常で全ての人がやってるわけです。やってない、という人いたら、なるほど現代人は、表現が貧しくなっているのかもしれません。

けど、使わないと機能は、落ちます。それは筋肉の原則です。感情動いた時に、腹がたつ、むかつく、心がおどる、キュンとする、ギューとおしつけられる…とか使いますが、そこで動いてるだろう内臓も筋肉です(内臓筋)。

顔の表情筋だって、しっかり使いこなせないと、豊かないろんな表情はできません。笑顔をはじめ30種類以上ある顔の筋肉を動かせば、血流もよくなるし、例えばそれにより視力が影響うけたり、内分泌系(ホルモン)の生成の作用がありますから、健康にも影響あります。ほうれい線やおでこのシワなど、美容にも影響してきます。

つづく